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『ワンダー詐ショウケース』

アーティスト&詐称プレゼンテーション作品紹介

WsSCプロデュースアーティスト紹介


WsSC # 

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真の意味での「自薦」でのエントリーは彼が初ではないだろうか。
wf2017sのリセット宣言広告で詳細な経緯はご確認いただきたい。
実を言うと、こーほくと私の付き合いは、彼が某ディーラーでお手伝を行っている頃からで、約11年程になる。その頃の彼は、まだ会社員でガレージキットを購入する側だった。そんな彼が、ねんど会・模型塾に通い、ディーラー参加。その後には、造形に関わる仕事に就きたいと退職、複数の専門学校へ通いながら、3D原型の腕を上げ、個人事業主として活躍している現在の姿を目の当たりにし、感じ入るものがある。また、そんな彼が「ワンダー詐ショウケース」へ自薦してきてくれたことをとても嬉しく思う。
彼の特徴は「ニッチな対象を好み、立体化をしようとする」ことにある。「CCレモ〇のキャラクターコンペ受賞作」「公式絵師以外が描いた艦これ姉妹を公式が販売したクリアファイルの絵」「ハローキ〇ィといっしょ!の橘みかん」という、立体化して許可が得られるのか、そもそもどこに許諾を得ていいのかわからないようなモチーフを選び、立体化したがるのだ。
「なぜそういうものを立体化したがるのか」を彼に聞いたことがある。「人が選ばないモチーフを敢えて選び立体化することで、競合を避けつつ、自分の力量を試したい」という意外とアツい理由があった。飄々とした外見と朴訥とした喋りからは想像できない様な内に秘めるアツさと行動力は、尊敬に値する。
長い付き合い故に、語ることがありすぎて紙面が尽きてしまったので、「ワンダー詐ショウケース」へ自薦した理由については、彼自身の口から語ってもらうこととしよう。

text by Masahiko Yoruno

生まれ
小学生頃からガンプラで模型に触れる。
その後、20代前半からイベントでガレージキットを購入し製作する。
某ディーラーのお手伝いとしてディーラー側の活動に触れ、模型塾に通うように。気づいたらディーラー活動を始めてから10年が経過していた。
模型塾第10期卒。

Webサイト こーほくのガレキblog     Twitter kohokugareki

WsSC#詐称プレゼンテーション作品解説


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すずさみ

from 『艦隊これくしょん -艦これ-』
1/10スケールレジンキャストキット

商品販売価格
イベント価格 \12,000円

ある造形師が言うには「なぜ女の子同士がくっついているフィギュアの多くはこちらを向いているのだろう。 見つめあっていないと『そういう関係性』が想起されないじゃないか!」と言うことである。

ただの友人や相棒かもしれないし、もしかしたら「そういう関係」なのかもしれない。 見る人にそんな事を想起させたい、という意思が作品から伝わってくる。

「艦隊これくしょん-艦これ-」より「涼風」と「五月雨」である。
同ゲームの提督の方々にはおなじみの初期実装キャラクターであり、根強いファンをもつ2人である。 しかし、フィギュア化に恵まれる機会(特にマスプロダクツ)はその知名度に比して驚くほど少ない。 そんなこの2人の境遇が、こーほくの「ニッチ造形」アンテナを刺激したことは想像に難くない。

鑑賞する人ではなく、お互いを見つめあう2人の配置と視線、そして微妙に接しているかいないかの二人の素足。 この微妙な距離感が、独特の空気感を生んでいる。 2人だから2倍の魅力なのではなく、計算不可能な「関係性」を前面に押し出しているのが重要なポイントであろう。

そして美少女フィギュアにおける重要なポイントも外してはいない。本来座っている人間はお尻がつぶれるものだが、あえてリアリティよりも、つぶれない状態を維持する事にこだわりをもち、 接地する手足や髪の毛などもその高さに合わせたポージングとなっている。 そして複数の点を同一の高さに接地させることの手間は、造形を行う諸氏であればわかっていただけるだろう。

肌露出の多いこの作品であるが、のみならず、作品から生み出される「関係性」をぜひ堪能していただきたい。

からのコメント


はじめまして、こーほくです。

・エントリーについて
かつて、あさのまさひこ氏がモデルグラフィックス誌に書かれた「GKディーラー悲喜こもごも」という記事を良く覚えています。 これによるとガレージキットディーラーには以下の4タイプがあるといいます。
A.「売上げを最重視するタイプ」
B.「自分の作りたいものだけを造るタイプ」
C.「完売しているのに儲からないタイプ(高コストなアイテムを造りたい)」
D.「今回は売れなかったけどいつか化けます!タイプ」
自分は明らかに「B」でした。

さらに、東海村原八氏によると「ディーラーの原動力4つ柱」があるといいます。それは
1.造形愛。造形が好きすぎる!無人島に行ってもたった一人でフィギュアを作る。
2.キャラ愛。対象物が好きすぎる!
3.コミュニケーション欲求。仲間がほしすぎる!
4.コンペ欲求。あの人に勝ちたい!俺だったらこう作る!行列をもっと長くしてやりたすぎる!!
自分は1と2の混合タイプでした。

総合すると「一人でもくもくと好きなものを売り上げ関係なく作り続けるタイプ」でした。しかし、最近になって造形仲間が増えてくるに従い、その他の楽しみ方に興味を持つようになりました。

売り上げや行列などの欲求に関しては、ありがたいことに前作の「神風改」が好評で達せられた感があったので、残る「コミュニケーション」を味わってみたかったのです。

そこで「ワンダー詐ショウケース」という、自薦して自分で盛り上げ賞をもらうなどというふざけた事を真剣にやるディーラーがあることを知り、またプロデューサーが知人ということもあり自薦した次第です。

その結果、これまでの自分では出来ない想像以上の経験をさせてもらいました。
ほかのメンバーをライバルとして意識せざるを得なかったり、あるときはよるのまさひこにせっつかれながら作業したり、仲間にプロモーションや英訳をお願いしたり、自分が落とす=他人のディーラー消滅の危機感を味わえたり、本当にしんどい貴重な体験をさせてもらいました。

・ニッチ造形師と呼ばれる所以
作品のモチーフ選びの基準は造る人によりさまざまだと思いますが、自分の場合は「立体化したら面白そう」という基準で選びます。この際、作品の有名無名、売れそうか売れなさそうか、など余り関係なく、色々なタイトルをすべて平等に見て「これだ!」と思ったキャラやシチュエーションを選ぶことが多いので、結果的に「ニッチな造形者」と呼ばれるようになったのかもしれません。
最近のお気に入りはスマホアプリ駅メモのCMに登場する「駅メモをプレイするOLさん」です。

・作品について
今回、ポーズ案にはその道のプロの方に「関係性」に関するモチーフをいくつか提供願い、立体化を行いました。このフィギュアを見た方が、色々な関係性を想起していただければうれしいです。

・その他
今は色々な所に通って教わったりするのが好きでもあります。思い出せる通学歴を記述しておきます。

「模型塾」第10シーズン修了、たまに顔を出します
「ヘビーゲイジフィギュア教室」10回くらい出席、たまに顔を出します
「おとなの美術室 ZBrush添削塾」たまに相談に行きます。
「3D-GAN フィギュア原型師のための 初めての3Dモデリング講座」修了
「東洋美術学校 夜間部フィギュア造形科」卒業
「デジハリオンライン デジタル原型師育成講座」修了
「Fast フィギュアメイクジム」3回くらい出席
その他、プロ原型師さんによる講習会等に複数出席

こうした色々な方からの教えや励ましが無ければ、現在まで造形を続けることは出来ませんでした。
そして今回の作品制作に関して色々わがままを聞いて下さった会社社長、ご協力いただいたある漫画家様、その他ご指導・ご協力・叱咤激励いただいた皆様すべてにこの場を借りて感謝申し上げます。

「ねんど会」は主に新宿近辺で開催されるねんど会を中心に参加しています。
どこかでお会いすることがありましたら、よろしくお願いいたします。


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